和菓子とは|洋菓子との”違い”にみる、和菓子の魅力

御菓子司 花月堂

知っているようで知らない?和菓子と洋菓子の違いとは

突然ですが、あなたは「和菓子」と「洋菓子」の”ちがい”を明確に答えられるでしょうか?なんとなく

洋菓子=ケーキ

和菓子=”まんじゅう”や”もなか”

このように、漠然としたイメージはあるかもしれませんね。なんとなく思い描くイメージとして、この考え方も間違ってはいないと思います。さて、ここでのイメージは、どちらかといえば「外観的なちがい」ではないでしょうか。

しかしながら、和菓子と洋菓子には、もっと決定的な違いがあります。今回は、「和菓子と洋菓子の違い」を3つご紹介いたしましょう。

きっとこれまで以上に、和菓子の深い魅力に気付いていただけるかと思います。

“作り方”のちがい

まず1つ目の大きなちがい。それは作り方にあります。

和菓子は、基本的に「職人の手作り」です。例えばたっぷりと”あん”がはいった”まんじゅう”を想像してみてください。なじみ深い”まんじゅう”ですが、これ一つとっても「煮る」「蒸す」「練る」といった、多くの手作業の工程が必要です。まさに職人の技なのです。

洋菓子の場合も、もちろん「職人」といえるシェフやパティシエの手によってつくられるわけですが、洋菓子を作る工程は、オーブンやトースター、ミキサーなどのマシンを用いる工程が多く存在します。

このように、作り方一つとっても違いが存在します。尚、近年では和菓子の作り方もさらにさまざまに発展を遂げ、一見すると洋菓子のような、非常にバリエーションに富んだハイブリッドな和菓子も増えてきました。

目にも鮮やかな新感覚の和菓子も今後はますます注目されていくことでしょう。

“原材料”のちがい

これが最大の違いといえるかもしえれません、2つ目の大きな違いは「原材料」です。和菓子の原料として広く有名なものの一例としては、大豆をはじめとした”豆類”や”米””麦”などが知られています。つまり「植物性」のものが多く原料に用いられています。稲作や田畑での収穫がメインである日本ならではな原料の選択といえますね。

一方で、洋菓子では乳製品である”牛乳”や”バター””卵”、”クリーム”など、脂質のある原料を多く用いるのが特徴です。和菓子とは対局の「動物性」に由来します。

“外見”のちがい

3つ目の違いは”外見”です。”モチーフの違い”ともいえましょうか。日本で発祥した和菓子は、やはり日本の風土や季節にちなんだモチーフが使われることが多くあります。菓子を通じて”四季折々を演出”する、非常に伝統的な奥ゆかしさもまた、和菓子の魅力の1つです。春は鶯、花は桜。端午の節句には柏の葉を。四季折々のモチーフや行事に深く根付いたヒストリーを知ることも、和菓子の楽しみ方といえるでしょう。

一方で洋菓子の外観は、先述の”作り方”の違いにも通じるのですが、”職人が手のひらの中でつくる”というよりは、ホールケーキのように”華やかに/鮮やかにデコレーションをしていく”という種類が多くあります。極端な例でいえば、「ウェディングケーキ」でしょうか。煌びやかに彩られたケーキは、和菓子とはまた違う魅力がありますよね。

このように、「作り方」に由来する外見の違いも大きな要素の1つでしょう。

如何でしょうか。本日は「和菓子」と「洋菓子」の違いについて、大きく3つご紹介いたしました。

これらの違いを感じつつ、和菓子と洋菓子、それぞれのお菓子のヒストリーに思いを馳せてみるのも、また一つの食の楽しみ方ではないでしょうか。

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