よく似ている「せんべい」「おかき」「あられ」
さて皆様は、「せんべい」「おかき」「あられ」の違いが分かりますでしょうか?
「呼び方が違うだけじゃないの??」と思われる方、実はかなりいらっしゃるのではないでしょうか。それもそのはず。見た目だけでは、ぱっと見分かりずらいですよね。
今回はそれぞれの”違い”をメインに、実は奥深い 「せんべい」「おかき」「あられ」 の世界をご紹介しましょう。
“材料”の違い
「せんべい」「おかき」「あられ」 は、それぞれ立派な和の菓子です。
ところで、一例として【せんべい】は、漢字で書くと【煎餅】となります。これはご存知の方も多いと思います。まさしく、”餅”という文字が示すように、原材料は主に”お米”です。
そして、 「せんべい」「おかき」「あられ」 は、何れとも”お米”を使用して作られています。
「では全部同じでは?」というお声が聞こえそうですね。確かに、”米”という部分では同じですが、ここからが決定的に違います。
「せんべい」の材料
まずは「せんべい」について。せんべいに使用するお米は、粘り気の少ないお米、【粳米(うるちまい)】を使用します。
「おかき」と「あられ」の材料
つづいて、「おかき」と「あられ」についてです。こちらは先ほどと違い、粘り気の多いお米、すなわち【糯米(もちごめ)】を使用します。
”外見”のちがい
さきほどは”材料”についてでしたが、次は”外見”のちがいについても触れてみましょう。
ある意味、これが”最もわかりやすい違い”かもしれませんね。
「おかき」と「あられ」の外見的な違い
「おかき」と「あられ」は、”材料”の意味ではよく似ています。この二つは外見で簡単に見分けることができます。
言葉を選ばずにかなり大雑把に説明しますと、【四角くて大きめのもの=おかき】で、【丸くて小さいもの=あられ】といえます。さすがに、これでは大雑把すぎますよね。笑
もう少し細かくご説明します。そのためには、そもそもの名前が付いた背景にもすこし触れる必要があります。
まず「おかき」ですが、これは略称のようなものです。元来は「おかき餅(もち)」といいます。ここで「切り餅」を想像してみてください。如何でしょうか?「四角い」ですよね。四角いお餅を干してから焼き上げることから、おかきは四角い形状であることが多いのです。
つぎに「あられ」です。菓子をさす言葉以外では、主に冬に降る「霰(あられ)」がありますね。そう、まさしく”丸くて小さい”あの”あられ”です。名づけの1つとっても、日本の四季にちなんだところがまさしく「和の菓子」ですね。
したがって、「おかき」と「あられ」の大きな違いは、外見によるところといえます。
如何でしょうか。私たちにとって身近なこれらの菓子でも、実はこんな小噺があったりするものなんです。