和菓子によく使われる「あんこ」|原材料や製法でかわる、餡子の種類をご紹介!

先ずはおさらい!主要な「あんこの種類」とは

人気で有名な和菓子といえば、どら焼き、たい焼き、饅頭、etc…。

直ぐに思い浮かぶものを想像してみると如何でしょうか?その殆どによく使われる素材といえば、それは「あんこ」ではないでしょうか。当サイトの名前でもある【しろあん】も、正しくあんこの1つの種類名ですね。

先ずは主要なあんこの種類を列挙してみましょう。「小豆あん」「赤あん」「白あん」、すこし変わりダネとしては「うぐいすあん」などが挙げられるでしょうか。

さて、一口に「あんこ」といっても実は様々な種類がありますが、その種類を分ける(名前が違う)ポイントは、実は正確に答えられる方は少ないのではないでしょうか?

あんこの種類は、大きく分けて【原材料】と【製法】によって種類が分けられています。これにより名前が変わるわけですね。

【原材料】で分けられるあんこの種類

小豆あん

最も代表的でポピュラーなあんこです。その名前の通り、小豆が原料の代表的な「あんこ」となります。「あんこ」と言えば、基本的にはこの小豆あんを指していると考えて間違いありません。

赤あん

「赤あん」とは、実は先ほどの「小豆あんの別名」で使われることが多いです。小豆あんは代表的なあんことご紹介しましたが、確かにその色味は赤みがかかっていますよね。その為、「赤あん=小豆あん」という事が言えます。しかし、少し注意が必要な点もあります。赤あんは小豆の他にも、例えば【赤いんげん豆】など、赤い色をした豆を使ったあんも含んでいます。その為、一概に小豆あんと赤あんは同じではありません。

白あん

先の赤あんと対照的なものが「白あん」です。白あんは、白小豆や白いんげん豆などの白い豆を使って作られたあんこを示します。その名の通り、特徴は「白い色である」ということです。また、味わいの面では小豆あんや赤あんに比べ、甘みがさっぱりしていまずので、果実などフルーツ系素材との相性がいいのも特徴です。

うぐいすあん

季節の和菓子に使われることも多い「うぐいすあん」は、鮮やかな緑色が特徴的です。この発色は原料に「青エンドウ(いわゆるスイートピーです)」を使っていることに起因します。春夏の新緑を思わせる、見た目にもうつくしい餡子の1つです。

ずんだあん

「ずんだあん」とは、東北地方で有名な「ずんだ餅」でも用いられる、枝豆が原料になります。豆の風味を残しつつ、深い甘みを感じられるのが特徴です。

【製法】で分けられるあんこの種類

素材別でも餡子の名前は変わりますが、いわゆる有名な「こしあん」「つぶあん」などは、製法の違いによって名前が付けられています。ここからは製法別の餡子の種類をご紹介しましょう。

こしあん

こしあんは、餡子を作る際に小豆をしっかりと潰し、裏ごしして原料の皮を取り除いた状態のあんこを示しています。砂糖を加えて練り上げたその餡は、滑らかな仕上がりの見た目と舌触りが特徴です。

つぶあん

先のこしあんと違い、小豆をつぶさないように炊いたあんこが「粒あん」です。小豆を潰さず、裏ごしもしないため、小豆の粒の食感を感じることができます。小豆そのもののうま味、独特の風味がを生かしたタイプのあんこです。

小倉あん

小倉あんはその製法が少し特殊です。こしあんやつぶしあんに、蜜で煮た甘い大粒の大納言小豆を混ぜて作ります。こしあんやつぶしあんの滑らかな舌触りと同時に、大納言小豆の粒の食感が交じっていることが特徴で、「こしあんと粒あんのハイブリッド」と言えるでしょう。

つぶしあん

「つぶあん」から派生したタイプのあんこ、それが「つぶしあん」です。「つぶあん」は、その製法から”小豆をつぶさない”ことが特徴ですが、「つぶしあん」ではその粒をあえて潰して炊き上げます。つぶあんほどのつぶつぶした触感はないですが、小豆の皮を残すことで、こしあんより小豆の味をしっかりと楽しむことができます。豆をつぶした後、皮を取り除くかどうかで「つぶしあん」になるか、「こしあん」になるかが決まるのです。

あんこの種類で「和菓子の味わい」は変わる

いかがでしょうか。今回は「あんこの種類」についてご紹介しました。

あんこの呼び名とそれぞれの違いについてお分かり頂けたかと思います。また、今回は主要なものをメインとしましたが、ここでご紹介した以外にも「芋あん」や他にもいくつかの種類があります。

ところで、まったく同じ和菓子でも、使うあんこの種類が変われば味わいも変わります。こういったところも和菓子の奥深さの1つと言えるでしょう!ぜひ皆様も、自分好みのあんこを探してみてくださいね。

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