みんな大好き和の菓子「饅頭(まんじゅう)」。ルーツは中国?発祥の歴史と、おすすめの老舗もご紹介!

満月堂の「豊助饅頭」

私たちが目にする、現在の「饅頭(まんじゅう)」

これまで本サイト「しろあん」では、多数の和の菓子の種類や歴史、それにまつわる習慣や豆知識などをご紹介してきました。【記事一覧はこちら

中には、一般的にはあまり知られていないであろうジャンルのお話もあります。

さて今回は「饅頭(まんじゅう)」のお話です。おそらく饅頭を知らない方はいらっしゃらないのでは?と思えるほどポピュラーな和菓子ですが、その発祥のルーツや、饅頭の老舗店舗情報となると、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。

この記事を通して、饅頭の歴史や広まるまでのルーツ、また素晴らしい製品を作り続けている老舗和菓子舗を皆様が知るキッカケになれば、幸いです。

饅頭(まんじゅう)のルーツは中国にあった!

今でこそ、饅頭は和の菓子として広く知られる存在ですが、実はそもそものルーツは中国にあります。以前の記事で「カステラ」に触れましたが、このように海外にルーツを持つ和菓子というのは存在します。

もっとも、「カステラ」の場合は名称からして海外の雰囲気を醸していますが、「饅頭」も海外ルーツというのは少し意外に感じるかもしれませんね。

まず饅頭は、中国において【饅頭(マントウ)】という食べ物があり、後に日本に伝わって【饅頭(まんじゅう)】となりました。漢字や読み方はよく似ていますよね。ですが、食べ物としては日本の饅頭とは違い、中国の「マントウ」は小麦粉で練った皮に羊や豚の肉を詰めたものとなります。ちょうど「蒸しパン」のようなものです。

日本への伝来と、現在の饅頭(まんじゅう)になったきっかけ

中国の「マントウ」は、室町時代に日本に伝わってきました。

伝わった経緯としては、中国で禅を学んでいた日本の仏教憎が日本に帰国する際、中国の僧である「林浄因(りん じょういん)」を共に連れて帰国し、その後「林浄因(りん じょういん)」が日本で初となる饅頭を作ったとされます。

そこでつくられた饅頭が、現在のように「小豆」を入れたものだったのです。皮の中に肉を入れる中国の饅頭(マントウ)は禅僧にとっては決して適当なものではなかったため(精進料理を食すため)、小豆を煮て中につめた饅頭(まんじゅう)は禅僧達に非常に受けが良かったようです。

時代は流れ、江戸時代にもなると、さらに饅頭はポピュラーなものとなっていきます。饅頭好きの将軍や大名も増えていき、全国各地で葛饅頭、そば饅頭などのバリエーションが生まれ、現在とほぼ変わらない「蒸し饅頭」も誕生していくのです。

饅頭(まんじゅう)の老舗を3つご紹介!

ここ迄は饅頭のルーツを中心にご紹介しました。ここからは、「饅頭」を取り扱う老舗和菓子舗をご紹介します。ぜひ併せてチェックしてくださいね。

創業明治15年より続く「満月堂」の「豊助饅頭」

淡河名物「豊助饅頭」

舌がとろけるこしあんを、極薄の皮で包んだふるさとの味。京風の淡白な風味のこしあんを薄皮で包んだ蒸しまんじゅうは、地元の人々の毎日のお菓子として、愛され続けています。

大正13年創業「福壽堂本店」の「カリント饅頭」

「揚げ」というジャンルの逸品

「カリント饅頭」は黒糖かりんとう風味の揚げまんじゅうです。皮はカリッと、中はしっとり・・・生地にたっぷりと練り込まれた金胡麻が香ばしさを一層引き立てています 。

小倉名物。小菊饅頭本舗|藤屋の「小菊饅頭」

香りゆたかな一口サイズの上用饅頭

伝統にこだわり、変わらぬ製法と吟味された材料を用いて丁寧な製品作りで知られる老舗、「小菊饅頭本舗 藤屋」の「小菊饅頭」。味は勿論のこと、豊かな香りも人気の秘密。

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