11月(霜月)の時候の挨拶
・紅葉が一段と色を増す季節となりましたが、ご機嫌いかがでしょうか
・秋気いよいよ深く鮮やかな紅葉の季節となりました。○○様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
今回は時候の挨拶から記事を執筆しております。こういった季節感のある書き出しもたまにはいいですね。笑
さて、なぜ和菓子を発信する当サイト「しろあん」が、突然時候の挨拶から始まったかと言いますと、これまでもご紹介してきた通り、和菓子は季節とも密接なかかわりをもつからです。
日本では古くから、冒頭のような「時候の挨拶」というとても奥ゆかしい挨拶の文化が存在します。時候の挨拶とは「拝啓」などの頭語に続く書き出しの言葉で、季節感を表します。11月の季節の挨拶「時候の挨拶」には、「秋」を表現する「紅葉」や「落葉」「菊花」などの植物にちなんだものが多数存在します。
この単語を見たとき、当サイトの読者の皆様はもうお気づきかもしれません。そう、「菓銘」にもよく使われる単語ですよね。
日本の文化や伝統、表現の仕方に至るまで、こと「四季」という概念は深く残っていることが分かりますね。
日ごろお世話になっている方へ。時候の挨拶を添えて和菓子を贈ろう!
繰り返しにはなりますが、時候の挨拶は、その時々の季節感を表した言葉です。「○○の候(こう/みぎり とも)」のように短く簡潔に表した言い回しは「漢語調」といい、一般的にはビジネス文書や施設や学校関係の文書などでよく使われます。これに対し、「日増しに○○となってまいりました」のような話し言葉風のやわらかい言い回しを「口語調」と言います。
つまり時候の挨拶は、何も目上の方やビジネスの場だけでなく、親しい中でも本来使われるものです。さてこの美しい文化である「時候の挨拶」とあわせて、季節の和菓子を贈ってみてはいかがでしょうか。日頃の感謝を伝える意味でも和菓子の贈り物は最適と言えるでしょう。
ここからは、11月(霜月)の季節におすすめの和菓子を「3つ」ご紹介します。
秋の和菓子といえば!「栗ようかん」
秋の味覚の代表格ともいえる【栗】をふんだんに用いた栗羊羹はまず筆頭候補と言えるでしょう。素材の風味を生かした、芳醇な甘み。見た目の色使いにも季節感を感じる栗羊羹は、霜月の贈り物にこそおすすめです。「この時期ならではの手土産」に、いかがでしょうか。
栗ならこちらも捨てがたい!【栗きんとん】
「栗きんとん」といえば、なめらかな舌触りのあんの甘みと、和栗の香ばしい旨味が混じり合い、絶妙な味わいが特徴。国産栗とお砂糖だけで織り成す、至極の栗きんとんをラインナップする三重県の和菓子補、「とらや勝月」の逸品がこちら!
秋の味覚の大本命!「芋」をつかった和菓子もお忘れなく
芋は秋の味覚の大本命♪ただ美味しいだけでなく、ビタミンC、ビタミンE、カロチン、食物繊維たっぷりで、体にも嬉しいポイントがたくさん。本場鳴門の里浦で穫れた鳴門金時芋をじっくり練り上げ、ふんわりソフトな生地で巻いた逸品がこちら。
秋ならではの味覚を添えて、感謝の気持ちを贈る
秋の和菓子といえば、だんだんと深まる秋を菓子で表す意匠ものである「上生菓子」や、今回ご紹介したような秋の味覚が散りばめられたものがたくさん存在します。
この時期だけの限定和菓子や、この時期だからこそ最もおいしさが引き立つ菓子も!ぜひ11月(霜月)のご挨拶に、今年は文章だけでなく和菓子もあわせて気持ちを届けてみては。