「これって和菓子??」ジャンル分けが難しい和の菓子「カステラ」編

そもそも「カステラ」とは?

最近では「和スイーツ」というジャンルも確立され、「和菓子」と「洋菓子」の明確な境目が若干あいまいなものも多く登場しています。

そんな菓子の中でも、私たちに身近で昔からある「カステラ」は、一見すると洋菓子の様でもあることから、ジャンル分けが難しい人気の菓子といえるのではないでしょうか。今回はそんな「カステラ」について、考察してみようと思います。

まず、「カステラ」のジャンル分けが難しいのはなぜなのか。ぱっと見で、横文字の名前という感じがしますよね。それもそのはず。「カステラ」は、そのそもそもが海外にルーツがあるのです。

「カステラ」のルーツ

まずは、カステラのルーツを紐解いてみましょう。

そのルーツはポルトガルやスペインから来た南蛮菓子が由来とされています。「カスティーリャ地方」から来たため「カステラ」という名前になったという説が有力とされます。そのカスティーリャ地方から伝来した菓子は、「小麦・卵・砂糖」で作った焼き菓子であるとされています。

素材に「卵」を使用していることから、この伝来した時点では【洋菓子である】と言えるのではないでしょうか。

日本人好みの味に最適化された「カステラ」

さて、海を渡って伝わった 「カスティーリャ地方」 の焼き菓子ですが、この海外から伝わった焼き菓子は、南蛮菓子として日本に感銘を与えたとされます。

この菓子をベースとして、日本国内で焼き加減や素材の分量を調整して、日本人の好みに合うよう日本人が最適化した菓子、それが現代の「カステラ」となったとされます。

使用する素材は踏襲しつつも、国が変われば製法や素材の分量は変わり、まさにこの時点で日本人が日本人の為に創意工夫して作った「和の菓子」になったといえます。

「河内風土菓 かすてら」
「河内風土菓 かすてら」

結論|「カステラ」は「和の菓子」である

「カステラ」とは、名前の由来と発祥のルーツこそ海外のものですが、前述の 「カスティーリャ地方」から 伝わったとされる菓子は、現在の私たちが知るカステラとは異なるものでした。

「パンデロー」と「ビスコチョ」という菓子がもともとカスティーリャ地方から伝わった菓子とされており、この二つの菓子の共通の素材が「小麦・卵・砂糖」であったことから、日本国内においてはこの素材を用いて、国内で独自に発展した菓子、それが「カステラ」なのです。

つまり、現在に至って伝わっている「カステラ」は、あくまでも日本でうまれた菓子であるという事が言えるため「和菓子の1つ」として数えることができると考えます。

カステラを扱う人気和菓子舗

このように、カステラは日本国内で独自に発展し、現在まで人気を不動とする和の菓子の1つです。そんなカステラをリリースする、人気の和菓子舗をご紹介します。

御菓子司 天佑

大阪の新町で60年以上続く かすてらの天佑変わりゆく町の中で、変わらない佇まいのカステラ屋さん。大阪市は西区の新町に店舗を構え、駅からも近くアクセスも抜群です。

文明堂 東銀座店

東京、銀座エリアの名店。イートインスペースも併設しているため、ぜひお近くにお立ち寄りの際は訪れてみては。

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